模試で現代文の点数を上げたいのに、何から手を付けて良いのかがわからず先延ばしにしている人や、とりあえず読書はしてます、、、という人はいませんか?講師をしていて、現代文の学習方法の壁に阻まれている人を何人も見てきました。
たしかに学校の定期テストでは、教科書に沿った内容で、先生の言ったことがそのまま出題されることも多く、大学受験を視野に入れた模擬試験などとは問題の趣が違います。いざ受験としての現代文となると、それまでのテスト対策の勉強方法そのままでは通用しないことは明らかです。
現代文が苦手な人ほど、「センス」や「フィーリング」に頼りがちです。選択問題では4つの選択肢のうち2つにまでは絞れたが、最後の最後は「フィーリング」に頼ってしまい敢え無く不正解。そんなことは誰しも経験していることでしょう。受験業界では2分の1は当たらないのがセオリーです。受験本番でそんな運任せは極力避けたいところですよね。
1,語彙力
語彙力と言われるとあたかも古文や英語の話なのではと思われるかもしれませんが、現代文においても語彙力は非常に重要です。
例えばあなたは「はにかむ」と「微笑む」の違いを明確に説明できますか?
「はにかむ」には「恥じらう気持ちから口数や身振りが減っていきそれをごまかそうとうつむいたり、軽く笑みを浮かべたりする」という意味があります。必ずしも笑っているという表情を伝える言葉ではないことに注目です。
対して「微笑む」は「声を立てず静かにニッコリと笑う」という動作以外の意味は持ち合わせていませんから、もし「はにかむ」という言葉が出てきたときにその言葉の意味を正確に理解できる人とできない人では読解の深度に大きな差が生まれます。
小説からの出題であれば、このような言葉の意味のひとつひとつを正確に読み取り、作者が伝えようとしているイメージをどこまで正確に描けるかが非常に重要です。恥じらっていることに気づけなければ解けないけれど、そこに気づけさえすれば一発で解ける問題。そんな問題が実は山ほどあるのです。
解説をじっくり読んで、ミスリードした原因や、意味を追いきれなかった単語を常にリストアップし、辞書で引くなどして日頃から言葉の意味の正確な理解に努めるようにしましょう。
評論文についても同様ですが、評論文では特に評論用語を正確に理解しているか否かも重要になってきます。
評論文には普段私達の会話からは出てこないような単語が散見されます。評論業界では常識でも、受験勉強を始めたばかりの人ではわからない単語がたくさんあっても当然です。
評論用語を覚える過程で、論じられることの多い分野については基礎的な事柄についてもある程度頭に入れておき、常に教養をつけていけるように意識すると良いでしょう。
以下に、評論用語を覚えるのに役立つ参考書を挙げますので参考にしてみてください。
講師 はるお