青葉台校 からのお知らせ:
中学生が学習習慣をつけるための5つのコツ
中学生になってから勉強する習慣を身につけるためには、環境を整えること、勉強するきっかけになる行動パターンをつくることなど、コツが必要になります。「小学校の頃に身につかなかった習慣が、今更つくはずがない」と諦めず、まずはやってみてください。ここでは勉強する習慣を身につけるためのちょっとしたコツを紹介します。
1) まずは「やる」「行動する」ことが大切
「人間のやる気は脳にはなく体にある」。東京大学教授の池谷裕二氏の言葉で、人はやる気を出してから行動するのではなく、行動することでやる気を出す、というものです。
これを勉強に応用すると、いきなり長時間の勉強は必要ありません。ほんの少しだけ、何かをやってみてください。例えば、「英単語を少し覚えているか確認してみる」「好きな科目の得意な問題を1問だけ解いてみる」など、なんでもいいので「行動する」ことが重要です。
少しだけ行動してみると、後からやる気が追いついてきます。「もう少しだけやってみようかな」となれば、しめたものです。これを毎日繰り返すことで、少しずつ習慣化することもできるでしょう。
(2)「時間は短く」「休憩を取りながら」「回数をできる範囲で増やす」
人間の集中力は、そう長く続きません。精神科医の樺沢紫苑氏は、「人の集中力は15・45・90分が続く目安」としています。小学校の授業は45分、大学の講義は90分であることからも、この時間は一般的に受け入れられていると考えられます。
しかし何故か、勉強に関しては長時間続けてやった方がいいと考えてしまっていませんか。頑張れば長時間集中することはできても、その後、脳に大きなダメージを与えてしまい、疲れから回復しづらくなってしまうそうです。よって、「細かく時間を区切り、休憩を取りながら、回数を増やす」方が良いことになります。
例えば同じ2時間勉強するのでも、2時間ぶっ通しでやるのではなく、15分英語をやったら5分~10分休憩し、次は数学を15分+休憩、国語を15分+休憩…というふうにして2時間分勉強を行ったほうが、脳も疲れず、集中力も持続するでしょう。
(3)スマホやゲームを手放す時間帯を意図的に作る
スマホが手元にあると、ついつい見てしまいますよね。またゲームをしたり、SNSや動画を見たりと、何気なくスマホを触ってしまう人は多いのではないでしょうか。
勉強に集中するには、環境づくりはある程度必要です。スマホやゲームは、「勉強する」と決めたら遠ざけましょう。家族の誰かにあずかってもらう、自室から離れた部屋に置くなど、工夫してみてください。
また、休憩のためには「目を休める」ことが大切です。勉強の休憩時間にスマホを見ていては休憩になりません。休憩するときは目を閉じて音楽を聴くなどを心がけてみましょう。スマホはブルーライトの影響もあり、脳を興奮状態にさせてしまうため、できるだけ「利用するのは寝る1時間前まで」というふうに時間帯を決める必要があります。
最初は落ち着かないかもしれませんが、スマホを手放す時間を意図的に作ることは、大人になってからの健康的な生活習慣にも役立ちます。
(4)完璧主義にならない!余裕のある計画を立ててこなす
「今日から○時間“必ず”勉強する!」と決めて始めたものの、一日空いてしまうと「完璧にできないなら、もうやめよう」となってしまう人もいるかもしれません。
完璧主義の人は、決めたことをやり遂げられないとストレスを感じる傾向があるといわれます。人間なので、完璧にできないことが当たり前だと考えましょう。
計画は、ぎっしり詰め込むのではなく、少し余裕のあるスパンで決めましょう。例えば「一週間で英語○時間できたらOK」というふうに決めます。多少足りなくても、少しでもできたなら自分を褒めましょう(このとき、保護者の方も、やったことを純粋に褒めてあげてください)。これを繰り返すことで、完璧主義に陥らずに、負担なく継続できる「自分にとってちょうどいいさじ加減」がわかってきます。
(5)勉強したことをレコーディング(記録)する
レコーディングダイエットをご存じの方も多いでしょう。体重と、何を食べたか毎日記録していくダイエット方法です。勉強も、「何をしたか」記録するとモチベーションが上がる可能性があります。
例えば、スケジューラ―に「今日何をしたか」をメモしていくだけでもよいでしょう。他にも記録とは少し違いますが、勉強で使ったノートなどをためていく方法があります。段ボールに捨てずにためて、「自分はこんなに勉強した」とモチベーションを上げる方法です。受験期には特に有効な場合があります。
ただしこれらの方法は、(4)の完璧主義に陥らないよう気を付ける必要があります。絶対にやらなければ、と考えると追い詰められて、できない自分を責めてしまい逆効果です。一日くらい書かなくてもいい、一週間単位でも十分というふうに、余裕をもった実践を心掛けてください。
[2024-06-24]