北浦和本校 からのお知らせ:
液状化の仕組み
こんにちは。講師の渡辺です。今回は東日本大震災でも多くの地域で被害が発生した液状化の仕組みについてお話します。 はじめに土は砂やれきのような細かい粒と水と空気から出来ています。特に液状化が発生する砂地盤では砂粒子が多くの隙間を作るように積もっており、その隙間には水と空気が入っています。 なかには、その隙間が多く、砂粒子が緩い状態で積もり、隙間が水で満たされている様な砂地盤も存分します。 このような砂地盤に地震による大きな揺れが長時間続いた場合、隙間の水の水圧が上昇します。それにより、砂粒子は浮遊し地盤は液体状になります。 これが液状化です。 揺れがおさまると次第に砂粒子が下へ、地震発生前よりも密に積もっていきます。すると今まで砂粒子の隙間に入っていた水が上の方に湧き出てきます。 液状化が発生した地域で地盤沈下や地下水が溢れ出たのはこのためです。 また上述のように砂粒子がみな液体状になるため、この地盤の上に建てられた建造物が倒れてしまうこともあります。 液状化を防ぐためにも建物建てる前に地盤を締固めたり地盤を改良したりすることもなされていますが、埋め立て地や川沿いの地域ではかなり地盤が緩く、多少の対策では不十分なことが多いのが現状です。 そのため今回の東日本大震災のような大きい地震では各地で液状化による被害が発生してしまったのだと思います。 液状化を完全に防ぐのは大変困難なことですが、事前に自分が住んでいる地域で液状化が起こり易いかを知ることは可能です。 各自治体では液状化のハザードマップを作っているところもあるので気になる方は調べてみて下さい。
[2011-04-23]