松戸校 からのお知らせ:
カメムシの話
こんにちは。講師の五十嵐です。
6月に入り、少しずつ暑くなって来ましたね。暑くなると昆虫が沢山出てきます!
なぜ昆虫の話題を出したかというと、これから皆さんに昆虫の魅力を伝えていきたいと思っているからです。ちなみに私は、小さい頃から生き物が好きで、今でも昆虫の研究をしています。今回は、私が研究している「カメムシ」の話をしたいと思います。
皆さん、カメムシといえば「臭い虫」という印象が強く、良いイメージを持っている人はほとんどいないのではないでしょうか?まず、「そもそもカメムシと何か?」というと、カメムシ目(半翅目とも言います)の昆虫の総称で、口が針状になっているのが特徴です。皆さんが連想するいわゆる「カメムシ」だけでなく、アメンボ、セミ、アブラムシなどもカメムシ目に属します。なんと、世界にはおよそ9万種のカメムシ目昆虫が生息してるんですよ!
ところで、なぜカメムシは臭いのか知っていますか?実は、カメムシのにおいは外敵から身を守るための防御物質と考えられています。我々人間と同じように、カメムシの外敵にとってもカメムシは臭いのでしょう。カメムシは他の動物に食べられないように臭いにおいを出しているんです。さらに、カメムシのにおいは「集合フェロモン」や「警報フェロモン」の働きを持っているとも考えられています。「フェロモン」は異性を惹きつけるものという意味で使われることが多いですが、本来は同種の他の個体に、いろいろな情報を伝えるためのにおい物質のことを指します。集合フェロモンは、交尾や越冬などのために仲間の集合を促すためのにおい物質で、警報フェロモンは外敵の存在を仲間の個体に知らせるためのにおい物質です。「カメムシのにおいを嗅いでみたい!」という方は私まで。
[2012-06-07]