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第九にまつわるお話

こんにちは、山崎です。 日増しに寒くなり、冬の訪れが感じられるようになってきました。 入試が近い人も、そうでない人も、体調管理には留意してくださいね。 さて、みなさんは第九をご存知ですか? 正式には 『Symphony No. 9 in D-minor opus.125』 といいます。 Beethoven作曲の有名な交響曲です。 誰もがあの有名な合唱部分は耳にしたことがあると思います。 クリスマスや年末が近づくにつれ、多くのオーケストラが第九の演奏会を催していますが、季節柄今回はそんな第九についてのお話です。 この交響曲第九番は、クラシック音楽史上極めて偉大な1人とされるドイツの作曲家Ludwig van Beethoven(1770-1827)によって作られました。 特に第四楽章の「歓喜」の主題は欧州の歌として欧州連合、すなわちEUで採択されているほど。 いってみればすっごくメジャーで知名度があるんです。 そんな第九が初演されたのは1824年のウィーン。 当時すでに聴力を失っていた彼は、各楽章のテンポを指示する役目で指揮台に上がったといわれています。 初演は失敗だったと思い込んだ彼は、拍手が聞こえないせいもあって、演奏後も聴衆の方を向けなかった。 そんな彼を見かねたアルト歌手が手をとって聴衆の方を向かせ、初めて自分の曲に喝采を送る聴衆に気づいたという逸話も残っています。 そんな第九ですが、その後の公演は失敗に終わり、駄作というレッテルをはられてしまいます。 当時の交響曲の体制に反した「合唱」を盛りこみ、あろうことかイスラムのトライアングル等を取り入れた言わば異質であり異端な曲は、キリスト教社会にはやはり受け入れ難いものだったに違いありません。 時の流れとともに人々から忘れ去られる運命であった第九。 そんな第九に1846年、一筋の光が差し込みます。Wagnerによって復活公演が行われたのです。 当時のドイツには、昔の偉大な曲をドイツのオケで再演し、もう一度表舞台に出そうという流れがあり、古臭い曲として当時すでに演奏されていなかったBachの曲もここで復活したのです。 Thanks to Wagner. 彼のおかげで、今の世にも第九は名曲として残されたのですね。 さて、最後にどうして年末によく演奏されるのかをお教えしましょう。 戦後まもない1940年代後半、当時オーケストラの収入は切迫していたそうです。 楽団員が年末年始の生活に困り果てている。 そんな状況を改善するため、必ず収益が見込める第九の演奏会を年末にやろうと「日本交響楽団」いまの「NHK交響楽団」が考え、それが定例化したそうです。 詳しく言えば、ドイツでは年末に行う習慣が多少あるようですが、日本でこうなった理由はやはり生活の問題だったのですね。笑 そんなエピソードを持つ、交響曲第九番。 みなさん、今年の年末にどうでしょうか?

[2011-12-02]

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