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勉強とは無関係な話『吊り橋効果』

こんにちは、講師の岡田です。先生方みなさん、勉強について有益なアドバイスが書かれているので、今日は勉強とは関係のない話を。
最近読んだ本の一節におもしろい話が載っていたので、その紹介をしたいと思います。本の題名は「選択の科学」(シーナ・アイエンガー著)です。著者は心理学者ですが、この本では心理学の面からだけでなく、様々な学問の目を通して、「選択」というものについて書かれています。

話は、少し飛びますが、みなさん「吊り橋効果」という話聞いたことありますか?

自分の気になる子を連れて、吊り橋などの、恐怖心を与えるようなところに行くと、吊り橋への恐怖心から来る「ドキドキ」を、一緒にいる自分への「ドキドキ」と勘違いし、相手にとって自分が魅力的に見えるというあのテクニック(?)です。ちょっとずるい手のような気もしますが…

でも、これ本当にあるのでしょうか?

僕自身はやったことはありませんが、(そもそも吊り橋に行く、若しくはそれと同等の恐怖心を与えることってなかなか日常生活ではない気も…)同じことを疑問に思った、僕と同年代の方が実践してみた結果がこの本の中に書いてありました。

実験をした男性は、自分が好意を持っているある女性と(女性の方は男性に好意は抱いていない)、インドに旅行に行く計画を立てました。

インドには街中の観光の手段として、猛スピードで疾走するオートリキシャ(日本で言うなら電動自転車タクシーといえるようなもの)というものがあるそうです。

そこで、この男性はオートリキシャで街中を疾走し、血を疼かせれば、彼女はスリルのドキドキを、隣に座る人物、つまりは自分に向けてくれるに違いない!と考えました。

彼はオートリキシャを手配し、作戦通り、街中を疾走するよう運転手に指示しました。

髪がぼさぼさになるほど、相当なスリルを味わった後で、彼はこう尋ねました、「で、どうだった?」。


すると彼女はぐっと身を寄せ、彼の眼を覗き込んでこうささやいたそうです。


「リキシャの運転手、ステキじゃなかった?」


あらあら、これでは実証は成功でも作戦は大失敗ですね…
この話は実証研究とはなりませんが、研究の一助にはなっていると思います。

そうした、「研究」と呼ばれる話にも、おもしろい話はごろごろ転がっています。

なかなか小説以外の本に目を向ける機会も少ないかとは思いますが、小説以外にも興味を持つと、将来の大学選びや、仕事選びの参考になるような、広い視野が養えるのではないかなと思います。

それでは、冬休みも様々なことを体験し、有意義な時間をすごせることを祈っています。また、受験生は体に気をつけて、最後まで粘り強く闘ってください。

それでは今日はこの辺で。

[2012-12-21]