大船校 からのお知らせ:
「時間を無駄にしない!」こと
こんにちは。師走に入り、いよいよ寒くなってきてきましたね。
さて、日々勉強にまい進されている皆さんならば、朝寝坊して、とか、夜漫画を読んでしまって、とか、何となくボーっとしてしまって「時間を無駄にした!」と嘆くこともあろうかと思います。
「時間を無駄にした」と思うということは、読書やゲームなどの「遊び」を生活・自分に不可欠なことではない、やる必要のないことだ…。と思っていることと言えるでしょう。
確かに、勉強に必要のないことを長時間没頭してしまうのは勉強にとっては効率の良いことではありません。では、もし日々の生活に必要不可欠なこと、例えば、働くとか、必要最低限殿食事をとるとか、最低限度の睡眠時間をとるとか、それだけを実行して、必要のないものを省いて「効率よく」生活しよう、と思ったら、どうでしょうか…。無駄なことを省くので、生活が効率的になるかも?みんなもっと勉強して頭が良くなるかも?
しかし…
このような思想を痛烈に批判している小説があります。ミヒャエル・エンデ著『モモ』という児童文学です。
主人公はモモという女の子。ある町に突然ふらりとやってきて廃墟にすみ着きました。自由で何にも縛られず、友達を沢山作って気ままな暮らしを送っています。
しかしそんな日々もつかの間、なんと、「遊びは無駄なことだから」「働かなくてはいけないから」という理由で、モモの友達たちが突然遊びに来なくなってしまいます。様子を見に行くと、遊びや空想にふける時間など無駄である、という思考に支配されたかつての友達が寝る間も惜しんで働き、勉強しています。
「遊び」が無駄、ぼーっとするなんで言語同断!と思った方もいるかもしれません。なにせモモは働かず、読み書きも最初は出来ませんでしたから。
しかしながらモモは、「遊び」や「ボーっと空想にふける時間」を何よりも大切にしました。(詳しくは是非ご自分で読んでみて下さい)
なぜモモは一見「無駄」だと思われるものを大事にしているのでしょうか?みなさんは、日々の生活から「遊び」いわゆる「無駄な事」を排除されたら、どうなってしまうでしょうか?それは果たして人間の生活といえるでしょうか…。
エンデが伝えたかったことは、まさしくその問と、答えなのでしょう。
勉強においても、たまにはゆっくり過ごすことも重要です。受験生の方々も、根を詰め過ぎず、受験が終わった後何をするかを想像して一休みすることも重要かもしれません。
集中して勉強したいときは、是非自習室へおいで下さい!(平日:16時~21時半、土曜日14時~20時)
[2022-02-05]