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~経営学から学ぶ、子供のスイッチの入れ方~ 塾長の小言 第12話

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こんにちは、塾長の小林です。

受験生の生徒さんは、志望校をどうするかという話が学校やご家庭の中でも話にあがる時期になってまいりました。
あるひ、お子さん(生徒さん本人)が「○○高校・大学に行きたい!」と自分から言いました。

しかし、成績はオール3程度(それ以下の科目もある)で、現状では到底行けるような成績でない…
模試を受けても、努力圏や要検討、合格率は20%以下。でも本人が行きたい・受験したいと言うのであれば、まだ頑張れば可能性はあると思い、塾や予備校を考え始めるのですが、一向に勉強に向かう様子がない。
○○に行きたいと言いながら、普段はそれに見合った勉強をしない姿に、親御さんもついつい口出しをしてしまいます。本人も、自分で言い切ったはいいものの、中々スイッチが入らない
小さい時から口だけは立派だったのがまた出てきただけか…と

~「口で宣言」してもやらない子の共通点~
これまで指導してきた生徒の中にも、このような子は少なからずいました。

「言っていることとやっていることが違う」という状態。
なぜこのようなことが起こってしまうのでしょうか

実は、多くの人が知らない「ある背景」が隠されていたりします。
その背景を知ると、どのように対応すればよいかわかってきます。

「口で宣言」してもやらないというのは、何も子どもだけではなく、大人にもいます。
口で宣言してもやらない理由は、以下のようにさまざまあることでしょう。
・言わざるを得ない状況だったから
・適当に言っておけばその場から逃れられると思ったから
・雑談ネタとして語っただけ

いずれにしても、本気で言っているわけではないでしょう。
仮に本気で言っているとした場合、その後、発言したことに向かって何かしらの「行動」が見られるはずです。

次のことが背景になるのではないかと思われます。

「すごい宣言をしている自分って格好いい」
宣言することで、言っている自分って格好いいという、ある種の自尊心を高めている可能性があります。
小さい頃から口だけの傾向がある場合、なおさら可能性が高いです。

これまで指導してきた生徒にもいました。
例えば「偏差値60を超えてやる!」と言っていながら、その後の行動が伴わない、「絶対○○に合格する!」と言いながら、得意科目ばかり勉強していて、苦手科目から逃げているなどなど。

このような場合、
「宣言している自分ってカッコいい」という目的をすでに達成してしまっています。
その後の行動は起こしません。見た目は口だけで終わっていますが、頭の中では、すでに目的=宣言すること達成して、完結しています。

言葉ほど人を惑わすものはありませんね。
親御さんは、は子どもの「やる!」という言葉をそのまま信じてしまい、でも実際はやらない姿にやきもきすることは多くありませんか?

~言ったことを実行してもらう方法~保護者の方々としては、口ばかりでいつまでもやらないわが子に強い不安を抱くことでしょう。
できれば、言葉と行動が一致する子になってほしいと思われることでしょう。

そこで、そのようなときは、次のような方法がありますので、ぜひ試してみてください。
「◯◯をやる!自分ってカッコいい」→「◯◯ができた(達成した)自分ってカッコいい」に変えることです。

そのために次のような言葉がけをしてみてください
親:「○○するって宣言できるのもすごいけど、それをホントに達成したら、もっとすごいね!」まず言うことに対しては肯定してあげる。今の時代、自分ではっきりとしていなくても思ったことを言えるのは貴重な人材です!ですが、それをかなえるためには次のステップ(実行)があることを理解させるのです。

間違っても、否定したり、嫌味を言ったりすることは絶対に避けてください!
「どうせ思ってることを言っても否定される…」というネガティブな記憶だけ残ります。
勉強のことになるとつい喧嘩になってしまう。という場合は、普段なんと声掛けしているか思い返してみてください。

・NG例
「○○高・大は本当に大変だけど、できるの?(疑念)」
「また口だけでしょ。(嫌味)」
「あんたができるわけないでしょ(否定)」
「そんなこと言ったって、現に勉強全然してないじゃない!(事実)」
「宿題すらやってないのに、無理!(脅迫)」
このような言葉をかけところで、具体的な行動につながる可能性が低いからです。

~行動に移すために自分で考えるように~もちろん、先ほどのような会話をしたからといって、100%子どもが行動するようになるとは限りません。
しかし、いったん認めてもらったうえで、その先の具体的行動へと促されることで、どうしたらいいか自分で考える可能性はあります。
人間誰しもが承認欲求を持っています。
例)
願望 → 実行
SNSでいいねが欲しい → 写真を加工してオシャレにする
好きなアイドルに自分を覚えてほしい → 握手会など顔を合わせる機会に通い詰める
バッティングがうまくなりたい → 素振りをたくさんする

本気にスイッチが入る子もいれば、現実的に考え、再度、宣言を変えるなど修正するなどアクション(行動)がおこります。

人間は刷り込みです。
繰り返し同じことを受動・能動することで覚えていきます。
好きな歌も繰り返し歌うからこそ、何も見ずに歌詞を覚えて歌うことができます。
自分の名前の漢字も無意識に何度も書く機会があるからこそ、覚えてしまいます。
ペットや子どもも自分の名前を繰り返し人から呼ばれ続けることで、自分の名前が「○○」であると認識ます。

小さいころから、口だけの気質がある子は、上記のような会話を1回、2回程度しても、簡単に変化することはないかもしれませんが、ことあるごとに会話をしてみてください。

重要なポイントは、「いったん受け入れてあげる(承認)うえで、さらにその先(最終目標)もあることを伝える」ことです。
すると、承認された安心感は、さらに「言ったことを達成する」という目標に向けての実行を促す可能性を秘めています。

以上のことを参考に、試してみてください!

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