熊本尾ノ上校 からのお知らせ:
答案は"お手紙"
毎月、塾内テストを採点していて思う・・・。もう少しキレイな字で書けないものか・・・。丁寧に書く生徒も多いが、”読めない字”を書く生徒も一定数いる。そもそも採点者に伝える意思があるのか・・・。こんな字を受験本番で書いたら落とされそうで、こちらは心配で仕方ない・・・。
採点者の仕事って?
みにくい字を書いても採点者はちゃんと見てくれる、それが当たり前・・・そう思っていませんか?良く見て採点するのが採点者の仕事でしょ・・・それくらい思っていませんか?間違いです。彼らの仕事はパッと見て正解と分かるものに〇、それ以外の”全て”に×を付けること。言い方を変えると、判別しにくいものに全て×を付ける・・・これが採点者の仕事です。例えば小文字のaとu、nとh、繋がっているのかいないのか、伸びているのかいないのか、瞬時に判別がつかなければもう×ですよ。数字の1と7も同様・・・。「えーなんで?厳し過ぎるよ~」って言いたくなりますよね。でも受験とは能力を振り分けるもの、振り分ける基準がそうなっているのだから仕方ない・・・。
”最悪の事態”を避けるために
なぜ塾は「字をきれいに書け」としつこく言うのか・・・。それは“最悪の事態”を避けるため。最悪の事態って何?受験で志望校に落ちること、ただ落ちるのではなく”思いがけず”落ちること。自己採点で合格ラインを越え「受かったー」と思っていたが、蓋を開けたら「不合格」。後に届く得点開示を見たら自己採点とやたら差がある・・・なぜだろう?でも確認しようがない・・・。「字が汚くて×されたのかなあ、あーしまった、もっときれいに書けばよかった・・・」これを”最悪の事態”と言います。もはやどうしようもない・・・。
練習で出来ないこと、本番で出来ますか?
塾で指摘をすると「本番ではきれいに書くし」とか言う生徒さんもいます。ちょっと待って。練習で出来ないことを本番で出来ますか?勉強もスポーツも同じ。野球で例えると練習しない選手が試合で打てますか?打てませんよね。何百回、何千回と打つ練習をし、体が自然と動くようになって初めて試合で打てる。勉強も同じで、塾や学校のテストで何回もきれいに書く訓練をして初めて本番できれいに書ける、そういうものです。
あなた達受験者の仕事は?
最後に問います。あなた達受験者の仕事は何ですか?簡単です。それは『”正確に”伝えること』・・・「私はこう考えてこういう答えを出しました」というあなたの気持ち(意図)を採点者へ”誤解なく正確に”伝えることです。イメージはそう”お手紙”・・・答案を採点者への“お手紙”と考えると分かりやすい。見にくい字ではあなたの気持ちは伝わらない。伝わらない手紙は何の意味もない。誤解されれば損をするのはあなた。
今日から見えない相手(採点者)に“お手紙”を書くつもりで、“気持ち”を込めて答案を書いてみよう!
[2021-07-10]